30代女性 前方に突出している前歯をマウスピース矯正のインビザラインで改善した症例
2025.07
治療前
治療後
年齢と性別 | 30代 女性 |
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ご相談内容 | 「過去にワイヤー矯正を行ったが痛くてできなかった。インビザラインで矯正をしたい」とご相談いただきました。 患者様はアナウンサーのお仕事をしており、美しい口元と自然なスマイルラインを得たいと、セカンドオピニオンとして来院されました。 |
カウンセリング・診断結果 | 拝見したところ、上下の前歯が前方に突出している上下顎前突が認められ、その影響により横顔は口元が前に出ている印象を受けます。 上下顎前突は、唇が閉じにくく口呼吸になりやすいため口腔内の乾燥や口臭の原因になるほか、発音が不明瞭になる可能性もあります。 さらに上下の前歯がしっかりと噛み合わず、お口全体の噛み合わせのバランスが崩れることで、一部の歯に余計な負担がかかり、痛みや違和感につながることもあります。 以上のことから、見た目の改善だけでなく噛み合わせのバランスも考慮した治療が必要と診断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 患者様のご希望に沿い、透明なマウスピースを装着して少しずつ歯並びを整えるインビザラインによる矯正治療を計画しました。 インビザラインは1日20時間以上の装着が必要ですが、歯にかかる力が分散されやすくワイヤー矯正に比べて急激な痛みが少ないとされています。加えて、透明で目立ちにくく取り外しができる点がメリットです。 また矯正治療では前から4番目の歯を抜歯することがありますが、患者様は頬側と舌側の歯を支える歯槽骨が薄く、抜歯によって歯ぐきが下がる歯肉退縮のリスクが懸念されました。 そこで抜歯は行わず、歯の側面をわずかに削ってスペースを確保するIPRを必要な箇所に行う方針を提案し、同意いただきました。 まず上下左右の奥歯を少し引き上げる挺出と、前歯を押し下げる圧下を行います。 その後、奥歯にIPRを行ってスペースを確保し、前歯を内側に誘導して約3mm後方へ移動させるリトラクションを施しました。 これらの処置を経て、インビザラインによる矯正治療を開始します。 患者様にはマウスピースを毎日装着していただき、定期的に新しいものに交換しながら歯並びを整えていきました。 治療は上下の噛み合わせや横顔のバランスを確認しつつ、慎重に進めています。 なお、通常1回の治療計画で理想的な噛み合わせに到達することは難しいため、治療の進行に応じて治療計画を見直しながら最終的なゴールを目指しました。 矯正治療後は歯が元の位置に戻ろうとする後戻りを防ぐため、歯並びを維持するための保定装置(リテーナー)を装着していただき、治療を終了しました。 |
治療期間 | 約3年 |
おおよその費用 | 1,155,000円 |
治療のリスクについて | ・決められたスケジュールを守らない場合、十分な効果が得られない可能性があります ・マウスピースに対応していない症例の場合、治療が難しい可能性があります ・歯の移動に伴って、痛みや違和感を感じる場合があります ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります |
治療前詳細
治療中詳細
治療後詳細